思い返すと、突撃ばかりの人生だった。
彼氏はもちろん、親しい友人もいない、槍を抱えていた毎日。
槍だけがいつもそばにいてくれた。
唯一心を許せる存在であり、親友であり相棒だった。
何でも貫く鋭利な穂先。
まっすぐに伸びた長い柄。
コンプレックスだらけの自分とは、まるで正反対。
私はそんな戦友を頼もしく思うと同時に、羨ましくも思った。
一緒にいるだけで魔法(バイキルト)にかかったように力がみなぎる。
まるで天まで貫けそうなくらい。
「私なんかと一緒でいいの?」
問い掛けたかったこの言葉。
結局いつも飲み込んだ。
代わりに「ありがとう」を何度も言った。
何も答えてくれない。
だけど、それで良いと思った。
こんな二人の関係も今日で最後。
あなたの元へ突撃します。
突ぎーの
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